なぜ今、美大の学びか
情報収集・分析・案の生成・資料作成など、これまで個人や企業の能力差となっていた業務を、AIが広く実行できる時代になりました。仕事の速さや量だけでは、差別化しにくくなります。
AIが多くの実行を担うほど、人には、現実を観察し、自ら意味を解釈し、他者に伝わる形で表現する力が必要になります。
AIが広く担えること
- 膨大な情報を収集・分析する
- 多数の選択肢・仮説を生成し、比較する
- 文章・表現案を生成する
人が主体的に担うこと
- 観察:現実の違和感や変化の兆しを捉える
- 解釈:自ら問いを定め、意思や感性から進むべき方向を選ぶ
- 表現:意思や構想を伝わる形にし、対話を通じて他者を動かす
美大は、正解のない問いに向き合う場所です。対象を丁寧に観察し、違和感や問いを見つけ、自分の経験や価値観と接続し、言葉や形にして表現する。講評で異なる解釈を受け、また観察へ戻る。4年間この反復を続けることで、自分なりの問い・判断軸・表現が育ちます。
美大教育の本質は、表現技法の習得だけではなく、「観察し、自分なりに解釈し、形にして他者へ開くプロセス」そのものにあります。

育てる力 ― 主体的創造力
社内美大が育てるのは、自らの意思を起点に、観察・解釈・表現を行い、実現したい価値へ他者を巻き込む力です。kasanariはこれを「主体的創造力」と呼んでいます。
- Observe観察世界をとらえる
手で描く・触る・歩くことで得られる、解像度の高い知覚
- Interpret解釈世界と自分をつなげる
「これは本当か?」を問い続け、自分の経験・考えと接続する姿勢
- Express表現言葉や形にして人に伝える
頭の中のものをかたちにし、他者に具体的に伝える行為
ぼんやりとした自身のWILL(内発的動機)を、観察や思考を通じて徐々に具体化し、言葉や形で人に伝える。このプロセスを何度も繰り返すことで、主体的創造力は育ちます。
プログラム
全員に同じ研修を提供するのではなく、育てたい力と、生み出したい成果物から、必要なプログラムを組み合わせて設計します。
- 1現場PHOTOオブザベーション
カメラを通じて現場を観察し、事前の仮説とのズレや、自分自身が気になった兆候から、新たな現場仮説を捉える
観察 - 2自社デッサン
商品・サービスを手で描きながら観察し、普段は見過ごしている構造・工夫・自社らしさを捉える
観察 - 3現代アート対話型鑑賞 ①
作品に込められた「問い」を読み解き、自社業務の前提や固定観念を問い直す
解釈 - 4現代アート対話型鑑賞 ②
多様な作品に対する自身の反応を手がかりに、「何に価値/違和感を感じるか」という判断軸を言語化する
解釈 - 5スペキュラティブデザイン未来洞察ワーク
多くの未来アイデアを俯瞰し、自分たちが向き合うべき未来と、現在考えるべき問いを見立てる
解釈 - 6異文脈発想デペイズマン
自社の強みを、本来とは異なる業界・顧客・用途に置き換え、既存の意味や用途にとらわれない可能性を発見する
表現 - 7ありたい未来の造形
粘土やコラージュを使い、自分が大切にしたい価値や望ましい未来を、言葉になる前の感覚から形にする
表現 - 8アーティスト・ステートメント原点ナラティブ
自身の原体験や価値観をひもとき、仕事を通じて向き合いたい問いと実現したい価値を、一つの物語として編み直す
表現
※ すべてのプログラムの最後に「美大式講評会」を行い、対話を通じて互いの解釈を受け取ります

実務への接続
創造性を、抽象的な能力で終わらせません。プログラムで言語化した一人ひとりの考えを、所属部門の次の議論や実行に使える形へ変換します。
観察・解釈・表現のプログラムを通じて、主体的創造力を獲得し、自身の考えを言語化する
言語化した考えをWILL・CAN・NEEDに整理し、事業アイデア・施策・ビジョンなどの具体案にする
整理した解決策を各自の実務で実践する。必要に応じて、kasanariが伴走型で支援
| 対象 | テーマ | 主な成果物 |
|---|---|---|
| 新規事業部門 | WILLから拓く新規事業テーマ/アイデア | 重点事業テーマ、事業アイデア、ターゲット・課題・提供価値、検証仮説 |
| 経営・企画部門 | 未来地図から描く経営ビジョン | 未来地図、経営ビジョン、重点領域、ロードマップ |
| 人事・組織部門 | 社員の意志が動き出す組織づくり | 対話・面談ガイド、1on1・研修の改善案、配置・育成制度案 |
| マーケティング・顧客接点部門 | 価値を届ける顧客体験デザイン | 顧客インサイト、体験ジャーニー、接点別のメッセージ、具体施策 |
| 個人・全社員 | 自分のWILLから描くキャリア | アーティスト・ステートメント、キャリアテーマ、行動計画 |
進め方
まずは体験型で有効性を確かめ、部門別のプログラム、実務での伴走へと、段階的に広げられます。
| Start主体的創造力を 体験する | Regular部門テーマの 成果物をつくる | Total制度・実務へ 定着させる | |
|---|---|---|---|
| 期間の目安 | 半日〜1カ月 | 2〜3カ月 | 6カ月以上 |
| 内容 | 考え方を鍛える 代表的なプログラム | 考え方を鍛える + 実務への接続 | 部門別の設計 + 実践の伴走 |
| 得られるもの | WILLや問いの言語化 | 事業案・施策・ビジョン等 | 実行・制度化・展開モデル |
※ 人数・対象部門・成果物の内容に応じて、ヒアリングの上でお見積りいたします
※サービス詳細に関するお問合せや具体的なご相談がございましたら、下記メールアドレスにお気軽にご連絡ください
info@kasanari.co.jp